突然の出来事

 月曜日に一日仕事を休んでいた息子。
冷戦が続いているため、理由は聞かなかった。
私が帰宅するまでは家にいたけど、
すぐにバトンタッチのようにしてダンゴ(飼い犬)の事をこと付けたら、
出かけて行った。
帰りは結構遅かったように記憶している。

火曜日、朝10時ごろ。
元々仕事のスケジュールは火・水がオフだった息子が電話をかけてきた。

冷戦勃発後、やりとりは必要最低限の事をテキストするのみだったので
何事かと思った。

”There's a lot going on lately"

から始まった息子の説明。
月曜日は病院にいたのだと言う。

上から2番目のハーフブラザーの事だった。

個人的な事なので内容は省くけれど、
事態がかなり深刻な事と、あちらの家に頼れないという判断で、
息子がうちで弟の世話をしたいと言う。
仕事もしばらくLeaveを取るとのこと。

実は、息子はこの秋に一度Leaveを取っていて、
また復職したところだった。
2度目になるので心配だけど、
息子の気持ちとしたら、弟が(命は別状ないものの)
体のある一部の機能を失いかけてる状況で、
そんなことは言っていられない、という気持ちのよう。

火曜日の夕方、半日病院の付き添いをした息子と、
あちらの姉弟の中で一番年上のハーフ妹も一緒に
ハーフ弟君がやってきた。

その少し前に、「3人分の晩御飯お願いできる?」と連絡があったので、
ご飯とお味噌汁と、魚や野菜を焼いたものを出した。
ハーフ弟君は食欲はしっかりあって、たくさん食べてくれた。

一晩泊まって、また水曜日も朝から病院をハシゴ。
専門医や薬の手配など、一か所では収まらないみたい。

帰宅した二人に、この日は肉じゃがを作った。
弟君はアレルギー持ちだけれど、
基本和食なら食べられるという事で、
昨日も食欲旺盛でしっかり食べていたので、
しっかり摂った栄養で、回復に繋がればいいなと思う。

そして過酷な状況が判明する。
1週間、毎時間抗生物質の投与が必要と言う。
夜中も含め、24時間x7!!!

それで、夜中に起きられるようにアラームをかけるけどごめんねと
私とNに了承を取る息子。

そんなの別に構わないけど、あなた一人でそこまで背負えるの?!
私たちにでも出来る事なら…と言うも、
患部を観るのは視覚的に耐えられないと思うよ、
大丈夫、僕がやる、と言う息子。

体のその部分の機能を一生失うかもしれないこんな時に
無理とか、そんな事言ってられないでしょ、と。

確かにそうだ。

でも、、、私とNには血のつながりのない弟君、
そのサポートで辛い思いを強いられている我が息子。

私たちにどんなサポートが出来るのだろう、
どんな言葉がかけてあげられるのだろう。

きっと治るよ、なんて言っても、
現実的でいようとする息子には響かず
「たぶん失うと思う、でも今は出来る限りのことを医者も僕もしてる」
と言う息子。

半分諦めながら、半分祈りながらの懸命なサポート。
我が子ながら、あっぱれだけど
こんな状況に息子がいる事が申し訳ない気持ちにもなる。

弟君は成人してるから、親の仕事じゃないにしてもだよ。
実の親は何してるんだと、
そういう気持ちにどうしてもなってしまう。

母親は数年前に自国に帰国。
おそらくもう入国できないステータス。

そういえば昔彼女のFacebookのアカウント見かけたよな、
と思って久々にサーチしてみたら、

地元の極右政党のサポートをするコメントが上がってきた(爆)。
アメリカにあれだけ長い間ステータスなしで居座った人が
極右なんかよ…ってのは置いといて、

彼女は自分の息子がこんな目に遭っていることを
知っているのか、知らないのか。
知ったとしても何も出来ないのだろうけれど…。

不遇な環境で育ってきたあちらの子供たち、
せめて我が家を第2のホームと思って安心していられるように、
環境を整えてあげたいと思う。

私の1年は、大きな病気もなく、
好きな旅行も出来て、
経済的にも安定し、
何不自由なく過ごせた1年で、

ハワイで友達が、「(運を)持ってるんだよ」って言った時、
あぁ、そういう事ってあるのか。
確かに今年はそうだったのかもしれない!って思った矢先。

こんなことがあったって、所詮私自身の事じゃないのだから
不運だ、なんて思ってもない。
これこそが人生かなと思う。

でも自分の今年の強運を今は、今年最後に、
息子と弟君に使ってあげたいと思う。

頑張れ弟君!!

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